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電線・ケーブルの種類一覧|用途別・構造別の選び方と主要型番を解説

2026.07.07
電線・ケーブルの種類一覧|用途別・構造別の選び方と主要型番を解説

電線の種類はとても多く、用途ごとに最適な電線が決められています。

電線選びを間違えると、機械が動かなかったり誤動作を起こしたり、最悪の場合発熱したりして火災に発展します。

そこで当記事では、主要な電線の種類やその用途について、現場経験17年の電気エンジニアが解説。

この記事を読むことで、用途に合った電線選定の重要性が分かり、事故防止につながります。

電線・ケーブルの種類一覧

電線・ケーブルの種類一覧

現場で用いられる主要な電線・ケーブルは次のとおりです。

区分 型番・種類 主な用途 特徴
電線 IV 電線管内配線、盤内配線 もっとも基本的な絶縁電線。シースなし
電線 HIV 高温盤内配線 IVより耐熱性が高い
ケーブル VVF コンセント、照明、住宅配線 平形で屋内配線の定番
ケーブル VVR 引込口、地中配線、機械周辺 丸形で機械的強度が高い
ケーブル CV 動力回路、幹線配線 許容電流が大きく耐熱性が高い
ケーブル CVT 大容量幹線、受変電設備 太径向け、放熱性がよい
ケーブル 高圧CV・CVT 6kV受変電設備 高圧対応
ケーブル VCT 工作機械、仮設電源、舞台照明 可とう性が高いキャブタイヤ
コード VCTF 小型機器、家電 VCTより細径・柔軟
ケーブル WCT アーク溶接機二次側 極太・高可とう性
ケーブル RNCT 屋外機器、低温環境 天然ゴムで耐寒・可とう性が高い
ケーブル CVV 制御盤〜現場機器 多心制御ケーブル
ケーブル CVVS ノイズ環境の制御回路 銅テープシールド付き
ケーブル CVVS 計装信号 ノイズ耐性重視
ケーブル FCPEV 電話線、PBX、インターホン 対より通信ケーブル
電線 HP 感知器、誘導灯、非常放送 耐熱配線
ケーブル FP 消火設備、非常用エレベーター 耐火ケーブル
電線 EM-IE エコ対応一般配線 IV相当のEM品
ケーブル EM-CE エコ対応動力幹線 CV相当のEM品
ケーブル EM-FP エコ対応耐火配線 FP相当のEM品
電線 EM-HP エコ対応耐熱配線 HP相当のEM品

電線・ケーブル・コードの違いや、各型番の詳細は以下で解説します。

電線・ケーブル・コードの違い

電線・ケーブル・コードの違い

電線・ケーブル・コードの違いは、次のとおりです。

  • 電線:導体を絶縁体で覆ったもの
  • ケーブル:電線をシース(外被)で保護したもの
  • コード:柔らかく扱いやすい電線

電線とは

電線とは、電流を流すための導体(主に銅やアルミ)を絶縁体や保護材で覆ったものです。

主な役割は、電力を送ったり電気信号を伝えたり、機器同士を接続したりすることです。

広い意味では、「電線」「ケーブル」「コード」を含む総称として使われることもあります。

ケーブルとは

ケーブルは電線をシース(外被)で保護した配線材のことです。

シースがあることで機械的強度や耐候性が高まり、ケーブルラック固定・地中配線・露出配線など、より厳しい環境にも対応できます。

業界では、ケーブルは電線の一種として扱われることもあります。

コードとは

コードは主に電気機器の電源接続に使われる、柔らかく曲げやすい電線のことです。

身近な例では、電源コード・延長コード・ドライヤーのコード・充電コードなどがあります。

比較的低い電圧で使うことが想定されており、建築物の固定配線には使用できません。

電力用電線・ケーブルの主な種類

電力用電線・ケーブルの主な種類

電力用の電線・ケーブルには次のようなものがあります。

  • IV(600Vビニル絶縁電線)
  • VVF・VVR(ビニル絶縁ビニルシースケーブル)
  • CV・CVT(架橋ポリエチレン絶縁ビニルシースケーブル)

IVは電線、それ以外はケーブルです。

IV(600Vビニル絶縁電線)

IVは銅単線またはより線にビニル絶縁を覆っただけの電線で、電線管内配線や盤内配線で広く使われます。

シースがないため単独で露出配線には使えませんが、配管に通すことで安価に幹線・分岐回路を構築できます。

IVの耐熱強化版としてHIV(二種ビニル絶縁電線)があり、盤内温度が高い場合などに採用されることが多いです。

VVF・VVR(ビニル絶縁ビニルシースケーブル)

VVFは平形タイプで、住宅やオフィスの屋内配線として広く使用されます。

導体の直径は1.6mm・2.0mm・2.6mmの3種類、心数は2心・3心があり、分電盤からコンセント・照明まで広く使われます。

VVRは丸形タイプで、地中管路や引込配線など、機械的負荷のかかる箇所で使われることが多いです。

どちらもシース付きのため、造営材への固定配線(屋内の露出配線)が可能です。

CV・CVT(架橋ポリエチレン絶縁ビニルシースケーブル)

CVは耐熱性・電気特性に優れた架橋ポリエチレンを絶縁体に使用したケーブルで、許容電流が大きく、モーター・ポンプ・コンプレッサー・エレベーターなどの動力幹線として多用されています。

CVTは3本のCV単心をより合わせたトリプレックスタイプで、3心CVに比べて放熱性がよく、太径でも比較的柔軟で取り回ししやすいため、38sq以上の太径配線でよく使用されます。

高圧6kV用のCV・CVTもあり、受変電設備の主回路にも広く採用されているケーブルです。

キャブタイヤケーブルの種類

キャブタイヤケーブルの種類

キャブタイヤケーブルとは、柔軟性と耐久性を高めた移動用のケーブルです。

英語のCab Tire Cableに由来するとされ、「タイヤのように厚い外被で保護されたケーブル」という意味合いがあります。

代表的な電線には次のようなものがあります。

  • VCT(汎用ビニルキャブタイヤケーブル)
  • WCT(溶接機用キャブタイヤケーブル)
  • RNCT(天然ゴムキャブタイヤケーブル)

VCT(汎用ビニルキャブタイヤケーブル)

VCTは汎用キャブタイヤケーブルの代表で、可とう性のある銅より線がビニルシースで覆われている構造です。

工作機械の電源線、仮設電源、移動用機器、舞台照明など、屈曲が想定される配線で広く使われています。

VCTFはさらに細径で柔軟性が高く、小型機器向けです。

なおVCTFの正式名称は「ビニル絶縁ビニルキャブタイヤコード」で分類上はコードとなります。

WCT(溶接機用キャブタイヤケーブル)

WCTはアーク溶接機の二次側(出力側)専用に設計されたケーブルで、太い断面積(22sq〜100sq以上)と高い可とう性を持ちます。

溶接現場で頻繁に動かして使うため、繰り返しの引き回しや踏みつけにも耐える構造で、現場の過酷な使い方にも対応します。

RNCT(天然ゴムキャブタイヤケーブル)

RNCTは天然ゴムシースを採用し、ビニルシースに比べて可とう性・耐寒性に優れます。

頻繁に動かす移動機器や、屋外・低温環境での使用に向いたケーブルで、巻取り作業の多い現場でも重宝されます。

制御・計装用ケーブルの種類

制御・計装用ケーブルの種類

制御・計装用ケーブルは、機械や設備の制御信号や計測信号を伝えるためのケーブルです。

主な特徴は「ノイズ対策(シールド付き)が多い」「多心ケーブルが多い」「微小電流を流す」などです。

代表的なケーブルには次のようなものがあります。

  • CVV(制御用ビニルケーブル)
  • CVVS(シールド付き制御ケーブル)
  • FCPEV(通信用ポリエチレン絶縁ケーブル)

CVV(制御用ビニルケーブル)

CVVは多心の制御用ケーブルで、制御盤と現場機器との信号配線に用いられます。

2心から数十心までラインナップが豊富で、設備規模に応じて選定できます。

電圧降下を許容できる短〜中距離の制御回路で標準的に選ばれるケーブルです。

CVVS(シールド付き制御ケーブル)

CVVSは銅テープシールド付きの制御ケーブルです。

機器の周辺などノイズが多い環境では、シールド付きを選ぶことで誤動作リスクを大きく低減できます。

FCPEV(通信用ポリエチレン絶縁ケーブル)

FCPEVはポリエチレン絶縁の通信用ケーブルで、電話線・構内通信線として昔から使用されている定番のケーブルです。

対より構造により、近接信号間のクロストークを抑え、PBX・インターホン・各種通信配線で使われています。

耐熱・耐火・エコ対応電線の種類

耐熱・耐火・エコ対応電線の種類

耐熱・耐火・エコ対応電線はすべて熱に関係する電線ですが、耐熱・耐火電線は消防関連の配線で用いられることが多く、エコ対応電線は燃えたとき・廃棄時の有害物質を減らすという違いがあります。

代表的な電線には次のようなものがあります。

  • HP(耐熱電線)
  • FP(耐火ケーブル)
  • EMシリーズ(エコマテリアル対応)

HP(耐熱電線)

HPはHeat Proofの略で、防災設備の耐熱配線に使われる電線です。

消防庁告示に基づき、380℃・15分の加熱試験に合格する性能が求められ、火災感知器の信号線、非常放送線、誘導灯配線などに使用されます。

初期火災では、まだ避難していない人に火災を知らせたり、防災設備を動作させたりする必要があります。

HP電線は、そのための回路を一定時間維持するための電線です。

FP(耐火ケーブル)

FPはFire Proofの略で、消防設備の非常電源用に使う耐火ケーブルです。

840℃・30分の加熱試験で機能を維持できる性能が求められ、消防庁告示第10号に基づく認定品が使用されます。

屋内消火栓ポンプ・スプリンクラーポンプ・非常用エレベーターなど、人の命に関わる設備を一定時間維持するための配線に使われます。

EMシリーズ(エコマテリアル対応)

EMシリーズはエコマテリアルを用いた電線で、火災時の有毒ガス発生を抑制し、リサイクル性にも優れます。

病院・学校・公共施設・地下街など、人命安全に配慮が必要な建物で採用が拡大しており、新築建物では設計仕様で指定されるケースが増えています。

EM-IE、EM-CE、EM-FP、EM-HPなど、従来型番に対応した品ぞろえがあり、施工方法や許容電流は従来品とほぼ同等です。

今後の主流仕様となる可能性が高いため、技術者としても押さえておきたいラインナップです。

用途と設置環境に合わせた電線・ケーブルの選定が重要

用途と設置環境に合わせた電線・ケーブルの選定が重要

電線はそれぞれ得意分野が異なるため、用途に合わない型番を選ぶと事故や法令違反の原因になります。

【主要な型番と用途】

電力用 IV・VVF・CV
移動用 VCT・WCT
制御用 CVV系
防災用 HP・FPなど
環境対応 EMシリーズ

また電線・ケーブル選定では、次の視点で総合的に判断することが重要です。

  1. 使用電圧
  2. 許容電流
  3. 設置環境
  4. 可とう性の要否
  5. 防災・特殊要件

当サイトでは、本記事で紹介したIV・VVF・CV・CVT・VCT・WCT・RNCT・CVV・CVVS・FP・HP・EMシリーズなど、現場で必要となる電線・ケーブルを幅広く取り扱っています。

型番・サイズ・心数からの検索にも対応していますので、目的にぴったりの一本をぜひ当店でお選びください。

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在庫:1200 m
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