電線・ケーブルから工具まで電材品が揃うSDSの通販サイト

  • 最短
    当日出荷
  • 掛け払い
    対応
  • 20,000円以上
    送料は弊社負担

044-230-0827

営業時間:9:00~17:00(土日祝除く)

WCTは溶接機用のケーブル!選定の注意点や使ってはいけない場面を解説

2026.07.07
WCTは溶接機用のケーブル!選定の注意点や使ってはいけない場面を解説

WCTは主にアーク溶接機の二次側で使われるケーブルです。

具体的には溶接機〜アース線(導線)で使われるケーブルで、ホルダ(手元)用とは規格が異なりますので注意が必要です。

この記事では溶接用ケーブル(WCT)の特徴や、使ってはいけない場面、またホルダ用のケーブルについても解説します。

記事を読み進めると、溶接機のケーブルについて理解が深まり、ケガや事故の防止に役立ちます。

溶接用ケーブル(WCT)とは

溶接用ケーブル(WCT)とは

溶接用ケーブル(WCT)とは「溶接用天然ゴムシースケーブル」のことです。

主に溶接機の二次側で利用されるケーブルで、衝撃や摩耗に強い性質があります。

溶接機は大電流を流すため、最小サイズでも14mm²と、比較的太いケーブルです。

溶接用ケーブル(WCT)の構造

溶接用ケーブル(WCT)の構造

溶接用ケーブル(WCT)は、導体、セパレータ、シースという構造になっています。

溶接用ケーブル(WCT)の構造

導体はより線、シースはゴム素材でできているため、汎用ケーブルと同等の曲げができ、衝撃や摩耗に強い性質があります。

これは、溶接現場ではケーブルを取り回したり引きずったりすることが多いため。

WCTは溶接の現場に特化して設計されたケーブルです。

溶接用ケーブル(WCT)の使用例

溶接用ケーブル(WCT)の使用例

溶接用ケーブル(WCT)は溶接機の二次側の配線で使用します

ただし、手元(ホルダ)用にはWRCTなどの可とう性、安全性に特化したケーブルを使用します。

溶接用ケーブル(WCT)の使用例

OK例

  • アーク溶接機〜母材(導線用)

WCTは、アーク溶接機用に設計されたケーブルです。

それ以外の用途は原則NGで、ホルダ用にも使うことはできません

NG例

  • ホルダ〜電極(ホルダ用)
  • 常設配線(建物内)
  • 非常用電源
  • バッテリーなどの仮設電源

WCTは溶接機二次側以外の用途で使うのはNGです

シースに使われている天然ゴムは、紫外線にさらされると、硬化、ひび割れ、白化が発生し、最終的には導体が露出してしまいます。

また、固定配線用として認証・規定されたケーブルではないため、壁や天井に固定して使うものでもありません。

そのほかの溶接用ケーブル

そのほかの溶接用ケーブル

WCT系は大きく2つの要素で分類されます。

  • 用途(母材側orホルダ用)
  • シース(天然ゴムorクロロプレン)

種類 用途 構造 シース メリット デメリット
WCT 母材側 単層 天然ゴム 柔らか・安価 耐油・耐候・難燃が弱い
WNCT 母材側 単層 クロロプレン 耐油・耐候・難燃に優れる 高価・やや硬い
WRCT ホルダ用 二重 天然ゴム 柔らか・安価 耐油・耐候・難燃が弱い
WRNCT ホルダ用 二重 クロロプレン 耐油・耐候・難燃に優れる 高価・やや硬い

【名前の意味】

  • W:Welding(溶接)
  • R:Rubber(天然ゴム絶縁層があることを示し、ホルダ用として使われる)
  • N:ネオプレン(クロロプレンゴム)

以下に各ケーブルについて詳しく解説します。

WNCT

WNCTはシースにクロロプレンゴムを使用しており、耐油・耐候・難燃に優れているのが特徴です。

WNCT

許容温度は75℃で、天然ゴムに比べるとやや硬くて、高価。

WCTよりも流通は少ない(受注品)ため、納期が少しかかることもあります。

WRCT

WRCTは絶縁体(天然ゴム)とシース(天然ゴム)の二重被覆になっており、WCTよりも安全性が高いのが特徴です。

WRCT

導体とシースの間に天然ゴムの「絶縁体」が追加された二重被覆構造になっており、万が一シースが傷ついても導体が露出しにくく、安全性が向上しています。

安全性が高いため、人が触れる可能性のある手元(ホルダ用)で利用されるケーブルです。

WRNCT

WRNCTは絶縁体(天然ゴム)とシース(クロロプレンゴム)の二重被覆になっており、WRCTよりも更に安全性に優れたケーブルです。

WRNCT

耐油・耐候・難燃に優れており、やや硬くて高価です。

溶接用ケーブル(WCT)の許容電流

溶接用ケーブル(WCT)の許容電流

溶接用ケーブル(WCT)の許容電流は以下のとおりです。

【WCT・WRCT・WRNCT(導体最高温度60℃)】

公称断面積
(mm²)
許容電流(A)
使用率
100% 80% 50%
14 88 98 124
22 120 134 169
30 146 163 206
38 169 189 239
50 199 222 281
60 225 251 318
80 279 312 394
100 317 354 448
125 371 414 524
150 409 457 578
200 494 552 698
250 564 630 797
325 663 741 937

【WNCT(導体最高温度75℃)】

公称断面積
(mm²)
許容電流(A)
使用率
100% 80% 50%
14 103 115 145
22 141 157 199
30 171 191 241
38 198 221 280
50 233 260 329
60 268 299 379
80 326 364 461
100 378 422 534
125 432 482 610
150 476 532 673
200 575 642 813
250 656 733 927
325 773 864 1093

※周囲温度30℃・気中・日射無し

なお上記は参考値で、メーカーによって異なります。

溶接機の使用率とは

溶接機の使用率とは、「実際にアークを発生させている(溶接している)時間」のことです。

  • 電源ONして10分間の内に、5分溶接、5分休止すると使用率は50%
  • 電源ONして10分間の内に、8分溶接、2分休止すると使用率は80%
  • 電源ONしてずっと溶接し続けるなら使用率は100%

WCTはアークを発生させているときに電流が流れるため、どれだけ連続して溶接しているかによって許容電流は変わります。

厳密に使用率を計算したい場合

厳密に使用率を考慮したい場合は、公称電流×√(1÷使用率)で求めることができます。

  • 使用率90%の場合:公称電流×√(1÷0.9) ≒ 1.05倍
  • 使用率40%の場合:公称電流×√(1÷0.4) ≒ 1.58倍

※公称電流:使用率100%時の許容電流

許容電流の補正係数

許容電流は、ケーブルを布設する環境によっても異なります。

それぞれの環境に応じて、以下の係数を乗算してください。

【温度による許容電流係数】

周囲温度(℃) 30 35 40 45 50 55
係数 1 0.91 0.82 0.71 0.58 0.41

【周囲にケーブルがあるときの許容電流係数】

条数 1 2 3 4 6
係数 1 0.85 0.8 0.7 0.6

高温状況での使用や、束線(ドラムに巻いたまま使用)などしていると許容電流は低くなります。

WCTは引き出して使用してください。

溶接用ケーブル(WCT)の定格電圧

溶接用ケーブル(WCT)の定格電圧

WCTの定格電圧は明確に規定されていません

各メーカーで定格電圧の指定はありますが、JIS C 3663-6 では「このケーブルは主として溶接用として使用するため、定格電圧は規定しない」と記載されています。

つまり、「WCT」という規格において明確な定格電圧は無く、各メーカーが出している定格電圧の数値は、「メーカーが独自に算出した参考値」と捉えると良いです。

電圧降下について

ケーブルが長くなると抵抗が上昇し、電圧降下が発生します。

溶接時の電圧は20〜40Vと低いため、通常の電気配線よりも電圧降下の影響を受けやすいです。

もし溶接がうまくいかない、アークが不安定と感じたら、ケーブル長や断面積を見直すことをおすすめします。

よくある質問

よくある質問

WCTとWRCT(ホルダ用)はどちらを選べばよいですか?

用途で判断してください。

WCTは溶接機からアース(母材)、WRCTはホルダ側が基本です。

WCTとWRCT(ホルダ用)はどちらを選べばよいですか?

WRCTは二重被覆で絶縁性・耐摩耗性が強く、万が一シースが傷ついても内側の絶縁層で保護されます。

WCTとWNCT(クロロプレン)はどちらを選べばよいですか?

基本的にはWCTで十分です。

WCTのほうが流通量が多いため入手しやすく、価格も控えめです。

逆にWNCTを選定するのは次のような場面です。

  • 油が多い環境(機械加工・造船・プレス工場など)
  • 屋外での長期使用(クロロプレンは耐候性が高い)
  • 引火リスクのある場所(難燃性があるため)
  • 許容電流を稼ぎたい(許容温度が60℃→75℃になるため)

基本的にはWCT、油や難燃の条件が加わったらWNCTを選ぶという判断で問題ありません。

ドラムに巻いたまま使用してもいいですか?

おすすめしません。

ドラムに巻いた状態で使用すると放熱しにくくなり、ケーブルの温度が上がりやすくなります

許容電流の補正係数を考慮して、余裕がなければ引き出して使用してください。

WCTは屋外で使えますか?

短期間ならOKですが、長期間はNGです。

天然ゴム(シース)は耐候性に劣るため、屋外に常設するならWNCTやほかのケーブルを検討してください。

長期間紫外線にさらされるとシースが劣化して、導体が露出してしまいます。

ケーブルの交換時期の目安はありますか?

使用状況によるので、一概にはいえませんが、次の徴候が見られたら交換を検討してください

  • シースにひび割れや硬化がある
  • 表面が白化する
  • べとつきがある
  • ケーブルが部分的に発熱する(この場合は直ちに交換してください)

天然ゴムは紫外線・熱・油で劣化するため、屋外や油の多い場所では目視点検を習慣にしてください。

溶接用ケーブル(WCT)は溶接機用に設計されたケーブル

溶接用ケーブル(WCT)は溶接機用に設計されたケーブル

WCTは「溶接機用のケーブル」として捉え、ほかの用途では別の電線を選定するようにしてください。

また、溶接現場では感電ややけどのリスクがあるため、定期的にケーブルの損傷や接続状態の確認をすることが重要です。

この記事で解説したWCT・WRCTは、弊サイト「蛙屋」で購入できます。

蛙屋はWCT・WRCTをはじめ、WNCT・WRNCTなど溶接用ケーブル全般を幅広く取り扱っています。

VCTやCV、CVVなど一般電線も豊富にそろっているため、溶接まわりの配線をまとめて調達したい場合にも便利です。

ケーブルの選定に迷った場合は、この記事を参考にサイズや種類を確認した上でご注文ください。

三ツ星
在庫:メーカー直送
¥1,783/m(税抜)
三ツ星
在庫:メーカー直送
¥15,120/m(税抜)
三ツ星
在庫:メーカー直送
¥11,615/m(税抜)
三ツ星
在庫:メーカー直送
¥9,497/m(税抜)
三ツ星
在庫:メーカー直送
¥8,438/m(税抜)
三ツ星
在庫:メーカー直送
¥7,498/m(税抜)
三ツ星
在庫:メーカー直送
¥7,342/m(税抜)
三ツ星
在庫:メーカー直送
¥7,064/m(税抜)
三ツ星
在庫:メーカー直送
¥6,584/m(税抜)
三ツ星
在庫:メーカー直送
¥6,075/m(税抜)
三ツ星
在庫:メーカー直送
¥5,485/m(税抜)
Calendar Loading
Calendar Loading
 
営業日
表示モード: スマートフォン | PC