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VVFケーブルとCVケーブルの違い|用途や使い分けを分かりやすく解説

2026.07.14
VVFケーブルとCVケーブルの違い|用途や使い分けを分かりやすく解説

低圧の屋内配線で多用される「VVFケーブル」と「CVケーブル」。見た目や構造は似ていますが、VVFは主に一般住宅、CVはビルや工場で使われることが多く、適した用途がはっきり分かれています。

本記事では、VVFケーブルとCVケーブルの構造や仕様の違いを整理し、それぞれに向いた用途と選び方を経験者の視点で分かりやすく解説します。

読み進めていただければ両者の違いを理解でき、正しい選定とミスのない施工ができるようになります。

VVFケーブルとCVケーブルの基本情報

VVFケーブルとCVケーブルの基本情報

まずは両者がどんなケーブルなのか、正式名称やJIS規格、型番の読み方から解説します。名称の意味が分かると、構造の違いも理解しやすくなります。

VVFケーブルの正式名称と規格

VVFは「600Vビニル絶縁ビニルシースケーブル平形」が正式名称で、JIS C 3342に規定されています

導体をビニルで絶縁し、さらにビニルシース(外装)で覆った平たい形状が特徴。住宅配線で一般的に用いられるケーブルです。

ステープルで壁や柱に直接留めやすく加工も容易なため、屋内配線で広く使われています。

CVケーブルの正式名称と規格

CVは「600V架橋ポリエチレン絶縁ビニルシースケーブル」が正式名称で、JIS C 3605に規定されています

絶縁体に架橋ポリエチレンを用いており、VVFに比べ許容電流を大きく取れる点が特徴です。

断面は丸形で、住宅用の細物から幹線用の太物まで幅広いサイズがそろっており、多くの電流を流す回路や過酷な環境に対応します。

型番の読み方

VVFやCVはケーブルの名称、「1.6mm」や「2.0sq」は導体サイズ、「2C」「3C」は芯数を示します

例えば「VVF1.6mm-2C」なら直径1.6mmの単線2芯、「CV5.5sq-3C」なら断面積5.5mm²のより線3芯を意味します。(sqは「スケア」の略でmm²と同じ意味)

名称 直径(断面積) 芯数
VVF 1.6mm - 2C
CV 5.5sq - 3C

一般的にVVFは単線導体が用いられるため直径(mm)、CVはより線導体が用いられるため断面積(sq・mm²)で表記されます。

構造と絶縁材料の違い

構造と絶縁材料の違い

VVFとCVの最大の違いは、導体を覆う絶縁体の材料にあります。この材料の差が、後述する耐熱性や許容電流の違いを生み出しています。

VVFの構造

VVFは銅導体をビニル(PVC)で絶縁し、それらをまとめてビニルシースで被覆した平形ケーブルです。

構造がシンプルで安価、施工もしやすく、住宅の屋内配線で広く利用されています。

VVFの構造

CVの構造

CVは銅導体を架橋ポリエチレン(XLPE)で絶縁し、その上をビニルシースで被覆したケーブルです。

単心のほか、複数の心線をより合わせた多心タイプ(CVT)もあり、幹線や動力配線に用いられます。

CVの構造

CVTは放熱性がよく許容電流をさらに確保しやすいため、太い幹線ではCVTがよく採用されます。

架橋ポリエチレンとは何か

架橋ポリエチレンとは、ポリエチレンの分子同士を網目状に結合(架橋)させ、熱に強くした絶縁材料です。

通常のポリエチレンは熱で軟らかくなりますが、架橋処理によって高温でも変形しにくくなり、耐熱性が大幅に向上しています。

同じ「ポリエチレン」でも架橋の有無で耐熱性が大きく変わる。これがVVF(ビニル絶縁)との差につながっています。

許容電流・使用環境の違い

許容電流・耐熱性・使用環境の違い

絶縁材料の違いは、流せる電流、設置できる環境に影響します。選定ミスは過熱や火災につながるため、しっかり押さえましょう。

最高許容温度の比較

絶縁体の最高許容温度はVVFが60℃、CVが90℃です。この30℃の差が、流せる電流や使える環境の違いに現れています。

例えば、次のような場所では周囲温度が40〜50℃近くになることもあります。

  • 屋根裏
  • ボイラー室
  • 機械室
  • キュービクル周辺

もし周囲温度が50℃の場合、VVFは最高許容温度が60℃のため10℃しか余裕がなく、少しの電流で限界に達します。一方CVなら40℃ほど余裕があるため、多く電流を流すことが可能です。

このように、周囲温度が高い場所や、近接配線して放熱が悪くなる場所ほど、CVが優位になります。

同サイズでのCVの許容電流がVVFより大きい理由

CVはVVFよりも絶縁体の最高許容温度が高いため、その分多くの電流を流すことができます

例えば1.6mm(2芯)のVVFと、2sq(2芯)のCVを比べると、CVのほうが許容電流が1.5倍ほど高いです。

型番 許容電流(目安)
CV2sq-2C 28A
VVF1.6mm-2C 18A

※気中・周囲温度40度、暗渠布設
※1.6mm(直径)=2.0096mm²(面積)≒2sq(面積)

許容温度が高いほど、導体が発熱しても余裕があるため、より大きな電流を流せます。CVは、同じ断面積のVVFと比べて許容電流が大きく、大電流回路に向いています。

屋外・埋設・湿気環境での使い分け

CVはVVFに比べて耐候性に優れ、屋外への露出や地中埋設管路内にも対応できます。一方VVFは屋内の固定配線向けで、湿気や直射日光にさらされる環境には不向きです。

項目 VVF CV
湿気への耐性 △ 湿気の多い場所には不向き ○ 湿気や結露に強い
雨水への耐性 △ 直接雨がかかる環境は避ける ○ 屋外使用を想定
直射日光への耐性 △ 長期暴露は劣化の原因 ○ 比較的強い
屋外露出配線 △ 原則非推奨 ○ 可能
地中埋設 × 不可 ○ 可能(敷設条件による)
高温環境 △ 不向き ○ 可能(敷設条件による)

環境に合わないケーブルを選ぶと、絶縁劣化や過熱による事故の原因になります。屋外でVVFを布設する場合は、電線管やモールに収めて直射日光・雨水から保護するなどの対策が必要です。

用途別の使い分けと選定基準

用途別の使い分けと選定基準

ここまでの違いを踏まえ、実際にCV・VVFどちらを選ぶべきかを用途別に整理します。基本的な考え方は「住宅の屋内配線はVVF、ビル・工場の幹線や屋外はCV」です。

VVFが適した用途

VVFは住宅や店舗の照明・コンセント回路(15A〜20A程度)に広く使われるケーブルです。安価で施工しやすく、電気工事士試験でも必須の存在となっています。

1.6mmは15A、2.0mmは20A程度の一般的な分岐回路に対応し、住宅の壁内・天井裏配線のほとんどを賄えます。

CVが適した用途

CVは工場やビルの幹線(分電盤・動力制御盤への引き込み)、屋外・埋設管路内配線に使われます。高温・大電流・屋外といった、VVFでは対応しきれない環境に向いているケーブルです。

受変電設備から各盤への引き込みや、屋外機器への配線、地中を通す埋設管路内配線など、広い用途で採用されます。

コストと施工性の比較表

CVはVVFよりコストが高めですが、許容電流や耐環境性で大きく勝ります。用途に応じて、次の比較表を選定の判断材料にしてください。

項目 VVFケーブル CVケーブル
絶縁材料 ビニル(PVC) 架橋ポリエチレン(XLPE)
最高許容温度 60℃ 90℃
許容電流 標準的 同サイズで大きい
屋外・埋設 不向き 対応可能
コスト 安い やや高い
主な用途 住宅の屋内配線 ビル・工場の幹線・屋外

まとめ:住宅の屋内配線はVVF、工場・ビルの幹線・産業用にはCVが基本

まとめ:住宅の屋内配線はVVF、工場・ビルの幹線・産業用にはCVが基本

VVFとCVは、絶縁材料の違いによって最高許容温度(60℃と90℃)・許容電流・使用環境に大きな違いがあります。

基本的には、住宅の照明やコンセントなど屋内の固定配線にはVVF、工場やビルの幹線・屋外・埋設配線にはCVを選ぶのが一般的です。

ただし住宅でも電力メーター周りにはCVを、工場でも会議室や事務所の配線にはVVFを使います。そのため建物の種類ではなく、回路の条件で選ぶのが正しい考え方です。

当サイトでは、記事で紹介したVVF・CVをはじめとする各種電線・ケーブルを豊富に取りそろえています。

電線の購入は、ぜひお気軽にお問い合わせください。

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