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制御ケーブルとは?電力ケーブルとの違いや選び方を徹底解説

2026.10.20
制御ケーブルとは?電力ケーブルとの違いや選び方を徹底解説

制御ケーブルとは、機器を制御するための信号を伝送するケーブルのことです。「電源を入れる」「データを送る」「停止信号を送る」など、機器を動かすために必要な命令や情報を伝える、いわば神経のような役割を担っています。

本記事では、そんな制御ケーブルについて、電力ケーブルとの違いや主なケーブルの種類、シールドの選び方、芯数・サイズの選定方法、施工時の注意点まで幅広く解説します。

読み進めていただければ制御ケーブルへの理解が深まり、ミスのない選定ができるようになります。

制御ケーブルとは

制御ケーブルとは

制御ケーブルとは、機器のオン/オフ指令や接点信号、センサー出力など、「制御・監視のための微小電流の信号」を伝えるケーブルの総称です。

電力を送るための電力ケーブルが設備の「動脈」だとすれば、制御ケーブルは指令や情報を伝える「神経」にあたります。動脈が止まれば設備は動きませんが、神経が乱れれば設備は誤った動きをします。

使用される場所

制御ケーブルは、機器と制御盤・監視盤の間を結ぶさまざまな場面で使われています。

  • 発電所や変電所
  • 工場の受配電設備
  • 自動化設備(FA)
  • ビル管理システム

たとえば工場では、制御盤からモーターの起動指令を送ったり、センサーが検知した情報を盤へ返したりする配線に使われます。

ビルでは空調や照明、防災設備の監視・制御にも使われており、建物の裏側で設備全体を支えています。

伝える信号の種類

制御ケーブルが伝えるのは、主に次のような信号です。

  • 接点信号(オン/オフの指令や状態を伝える)
  • センサー出力(温度・圧力・位置などの検知信号)
  • 警報・監視信号(異常発生を制御盤へ知らせる)
  • 制御指令(機器の起動・停止・切り替えの命令)

いずれも扱う電流はごくわずか。そのため「ノイズの影響を受けずに正確に伝えること」が求められます。

制御ケーブルと電力ケーブルの違い

制御ケーブルと電力ケーブルの違い

制御ケーブルと電力ケーブルは主に次のような違いがあります。

比較項目 制御ケーブル 電力ケーブル
目的 信号の伝送 電力の供給
電流 微小電流 大電流
導体サイズ 1.25〜2.0sqが主流(細径) 2.0〜300sq程度(太径)
芯数 2〜30芯以上(多芯) 1〜4芯程度(少芯)
代表種類 CVV・CVVS VVF・CV

ここでは制御ケーブルと電力ケーブルの主な違いについて解説します。

役割の違い

電力ケーブル(VVFやCVなど)は、照明や動力機器へ電力そのものを供給するためのケーブルです。制御ケーブル(CVVやCVVSなど)は、信号を伝えるためのもので、流れる電流は微小です。

「電気を届けるか、指示を届けるか」という目的の違いが、そのまま構造の違いに表れます。

構造の違い

電力ケーブルは大きな電流を流すため導体断面積が大きく(2.0〜300sq程度)、芯数は少なめ(1〜4芯程度)です。断線すると重大事故に発展するリスクが高いため、絶縁体が厚く堅牢。その分重量があり、太径のケーブル敷設は重労働です。

制御ケーブルは微小電流の信号伝送用なので細径(1.25〜2.0sq程度)ですが、多数の信号を1本でまとめて送るために多芯構造(2〜30芯以上)になっているのが大きな特徴です。1本のケーブルで何十もの信号をやり取りできるため、配線をすっきりまとめられます。

混同すると起きる問題

制御回路に電力ケーブルを流用すると、芯数が足りずに何本もケーブルを並べることになり、配線が煩雑になります。制御回路に流れる電流は非常に小さいため、太径が多い電力ケーブルではオーバースペックになりがち。配線コスト増の要因にもなります。

制御ケーブルで電力を供給しようとすると、細い導体に大きな電流を流すことになるため許容電流を超えて異常発熱。絶縁の劣化や焼損、火災につながるおそれがあります。

「信号は制御ケーブル、電力は電力ケーブル」という原則は必ず守りましょう。

制御ケーブルの代表的な種類と型式記号の読み方

制御ケーブルの代表的な種類と型式記号の読み方

制御ケーブルにはいくつかの種類があり、環境や用途によって使い分けます。代表的なケーブルには次のようなものがあります。

種類 特徴 主な用途
CVV 汎用の制御ケーブル 一般的な制御回路
CVVS 軟銅テープの静電シールド付き ノイズの多い環境
EM-CEE/F エコ対応品 公共施設・環境配慮案件
FA・ロボット 耐屈曲性が高い可動部用 装置の可動部・キャリア内

CVV(制御用ビニル絶縁ビニルシースケーブル)

CVVは、JIS C 3401に規定された定格600Vの制御ケーブルです。ビニル絶縁・ビニルシースの構成で扱いやすく価格も比較的手頃なため、一般的な制御回路で広く使われています。

ノイズ源から離れた場所の配線であれば、まずCVVが候補に上がります。

CVVS

CVVS(CVV-S)は、CVVに軟銅テープによる静電シールドを施したケーブルです。外部からノイズの影響を受けにくく、インバータやモーターの近くなどノイズの多い環境で使われます。

ノイズ環境の厳しさに応じて、シールドの有無を選びましょう。

EM-CEE/F(エコ対応制御ケーブル)

EM-CEE/Fは、CVVのエコタイプ電線です。燃焼時に有害なハロゲンガスを発生しないため、公共施設や環境配慮が求められる建物で採用が進んでいます。

性能面はCVVと同等で、最高許容温度がCVVより高めです。

  • CVV:60℃
  • EM-CEE/F:75℃

環境要件がある案件ではこちらを選ぶとよいでしょう。

なお、シールド付きはEM-CEE/F-Sと表記されることが多いです。

FAケーブル・ロボットケーブル(可動部用)

装置の可動部やケーブルキャリア内の配線には、耐屈曲性を高めたFAケーブルやロボットケーブルを使います。CVVは固定配線が前提のため、繰り返し曲げられる場所に使うと早期に断線するおそれがあります。

「動く場所には可動部専用ケーブル」を使うのが鉄則です。

型式記号の読み方

制御ケーブルの型式は「CVV 1.25sq×10C」のように表記します。この場合、導体断面積1.25sq(mm²)の芯線が10本(10芯)という意味です。先頭のアルファベットは電線の種類を表しており、CVVなら次のような意味を持ちます。

  • C:Control(制御用)
  • V:ビニル絶縁(PVC絶縁)
  • V:ビニルシース(PVCシース)

シールド(遮へい)の役割と選び方

シールド(遮へい)の役割と選び方

制御ケーブル選定で最も判断に迷うのが、シールドの要否です。ここを誤ると機器の誤動作という厄介なトラブルにつながるため、考え方を整理しておきましょう。

ノイズが制御信号に与える影響

動力線と並走する場所や、インバータ・大型モーターの近傍では、強いノイズが発生しています。このノイズが制御ケーブルに入り込むと、信号にノイズが重畳し、機器の誤動作を引き起こすことがあります。

微小な信号を扱う制御回路では、わずかなノイズでも誤検知の原因になることがあります。しかもこの種のトラブルは再現性が低く、原因の特定に時間がかかるのが厄介なところです。

CVVSを選ぶべき場面

ノイズ源から十分に離れた短距離の配線であれば、シールドなしのCVVで問題ありません。一方、次のような場面ではCVVSのシールド付きケーブルを選ぶべきです。

  • 動力ケーブルと並走して配線する場合
  • インバータや大型モーターの近くを通す場合
  • アナログ信号など、ノイズの影響を受けやすい信号を扱う場合
  • 配線距離が長く、ノイズを拾う区間が長くなる場合

後からノイズ対策をやり直すのは手間もコストもかかります。少しでも懸念がある環境なら、最初からシールド付きを選んでおくほうが結果的に安上がりになることが多いです。

シールドの接地

シールドは、接地して初めてノイズを逃がす役割を果たします。接地の基本は片端接地です。両端で接地すると、シールドを通じてグランドループ(電位差による循環電流)が生じ、かえってノイズの原因になることがあります。

※ただし、高周波ノイズ対策では両端接地が有効な場合もあります。

一般的には制御盤側(受信側)の一端のみを接地し、機器側は接地しないことが多いです。シールド付きケーブルを選んでも、接地をしなければ効果は得られない点に注意しましょう。

芯数・導体サイズの選び方

芯数・導体サイズの選び方

ケーブルの種類が決まったら、次は芯数と導体サイズを決めます。ここは特に実務的なポイントです。

必要な信号数から芯数を決める

芯数は接続する信号点数を数えて決めます。実務では、将来の増設や断線時の切り替え用として「予備芯」を確保するのが一般的です。

目安は使用予定芯数に対して10〜20%程度、あるいは2〜4芯の余裕を見ておくこと。後から芯数が足りずにケーブルを引き直すことになれば、材料費以上に手間と時間がかかります。

最初に少し余裕を持たせておくことが、結果的に大きなコスト削減につながります。

導体サイズの目安

制御回路で使われる導体サイズは、1.25sq・2sqが主流です。制御信号は扱う電流が小さいため、この中から選ばれることが多いです。

接続する機器の端子サイズや圧着端子との適合も考慮しましょう。細すぎると端子への圧着が不安定になり、太すぎると取り回しが悪くなるため、バランスの取れたサイズ選びが大切です。

長距離配線での電圧降下の確認

配線が長くなると導体抵抗による電圧降下が大きくなり、機器が正常に動作しなくなることがあります。

電圧降下は流す電流、断面積、配線距離、使用電圧によって変わりますが、一般的には次の値が目安になります。

  • 電源回路:2〜3%以下
  • 制御回路:3〜5%以下
  • PLC・センサーなど24VDC:5%以下(約1.2V以内)
  • 通信回路(RS-485など):電圧降下よりも通信規格の配線長を優先

電圧降下が上記を超えないような設計にし、もし超えてしまう場合は太いケーブルを選ぶといった対策を検討してください。

制御ケーブルの施工・敷設時の注意点

制御ケーブルの施工・敷設時の注意点

適切なケーブルを選んでも、敷設の方法を間違えるとトラブルが発生します。施工時に押さえておきたい3つのポイントを解説します。

動力ケーブルとの隔離

最も重要なノイズ対策が、動力ケーブルと制御ケーブルを離して配線することです。同じラックに敷設する場合は、セパレータ(仕切板)付きのケーブルラックで物理的に分離しましょう。

どうしても交差させる必要がある場合は、平行に長く並走させず、直角に交差させるとノイズの影響を抑えられます。配線ルートの設計段階からセパレーションを意識しておくことが、トラブルの少ない設備につながります。

屋内使用が原則

CVVのビニルシースは、紫外線や雨水にさらされる場所で使用すると絶縁不良や断線の原因になります。

屋外を通す必要がある場合は、電線管などの保護管に収めて直接日光や雨水が当たらないようにしてください。

許容曲げ半径・固定間隔の確認

ケーブルには許容曲げ半径があり、目安は仕上外径の6倍以上。シールド付きは8倍以上を指定するメーカーが多いです。これより小さく曲げると、内部の導体や絶縁体に負担がかかり、断線や絶縁劣化を招きます。

引き込み時に過度な張力をかけないことも大切です。無理に引っ張ると導体が伸びて特性が変化する場合があります。

敷設後は適切な間隔で固定し、自重でケーブルに負担がかからないようにしましょう。

まとめ:制御ケーブルは「用途・ノイズ環境・芯数・導体サイズ」で選ぶ

まとめ:制御ケーブルは「用途・ノイズ環境・芯数・導体サイズ」で選ぶ

制御ケーブルは、機器の指令や監視情報を伝える設備の神経です。電力を運ぶ電力ケーブルとは目的も構造も異なり、細径・多芯という特徴を持ちます。

選定にあたっては、汎用のCVV、ノイズ対策のCVVS、環境配慮のEM-CEE、可動部用のFA・ロボットケーブルから、使用環境に合ったものを選ぶことが基本です。そのうえで、シールドの要否と接地方法、予備芯を含めた芯数、配線距離に応じた導体サイズを確認すれば、選定で大きく外すことはありません。

施工時も、動力ケーブルとの離隔・屋内使用の原則・許容曲げ半径の遵守によって、設備の安定稼働につながります。

当サイトでは、CVV・CVVSをはじめとする各種制御ケーブルを、サイズ・芯数ともに豊富に取り揃えています。また、海外規格への対応や省スペースでの配線を検討されている場合は、MSF-2464という選択肢もあります。

細径で取り回しがよく、海外向け設備にも対応しやすいケーブルですので、あわせてご検討ください。

メーカー・品番 商品名 販売価格(税抜)
販売価格(税込)
在庫
SFCC
CVV2X1.25-SFCC
¥143/m(税抜) 1000 m
SFCC
CVV-S2X1.25-SFCC
¥195/m(税抜) 1000 m
SFCC
CVV4X1.25-SFCC
¥226/m(税抜) 0 m
SFCC
CVV3X1.25-SFCC
¥180/m(税抜) 950 m
SFCC
EM-CEE-S2X1.25-SFCC
¥254/m(税抜) 0 m
SFCC
CVV6X1.25-SFCC
¥321/m(税抜) 0 m
SFCC
CVV2X2-SFCC
¥197/m(税抜) 1000 m
SFCC
CVV-S4X1.25-SFCC
¥274/m(税抜) 0 m
SFCC
CVV-S2X2-SFCC
¥265/m(税抜) 0 m
SFCC
CVV4X2-SFCC
¥346/m(税抜) 0 m
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