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CVVケーブルとは?用途・構造・規格をわかりやすく解説

2025.09.03
CVVケーブルとは?用途・構造・規格をわかりやすく解説

CVVケーブルとは

CVVケーブルとは

CVVケーブル(制御用ビニル絶縁ビニルシースケーブル)は、絶縁体とシースにポリ塩化ビニル(PVC)を使用した多芯構造の制御用ケーブルです。定格電圧600Vで、主に工場や変電所の制御回路・自動制御配線などに使用されます。一般的に1.25sqから2sqの導体導体構成で、2心から30心のタイプが流通しています。

CVVケーブルの代表的な用途

CVVケーブルは、工作機械やプラントにおける計装・制御信号の伝送、リレー・スイッチのオンオフ制御など、幅広い制御用途で使用されるケーブルです。 代表的な使用例としては、制御盤内の配線、遠隔操作用の信号線、エアコンや計測機器の制御線などが挙げられます。

屋内配線を前提とした構造のため、耐候性(紫外線や水への耐性)は高くなく、屋外で使用する場合は電線管に収めるなどの保護が必要です。また、CVVケーブルは制御信号用であり、高電圧・大電流を扱う動力線には適していません(その場合はCVケーブルなどを使用します)。

CVVケーブルの構造と材質

CVVケーブルの構造と材質

1.銅より線導体

2.各芯を被覆するビニル絶縁体(芯線の色識別用に黒・白・赤・緑などの着色)

3.芯間の隙間を埋め形状を安定させる介在とバインダーテープ

4.外側を保護する黒色ビニルシース(外被)で構成されます。

導体(コンダクタ)

電気用軟銅線(より線)を使用します。JIS C 3102に準拠した軟らかい銅のより線で、しなやかさを持たせています。一般的には1.25sqからの導体サイズが頻用されます。 芯数は2心~30心程度まで各種あります。

絶縁体

CVVケーブルの各導体は、ポリ塩化ビニル(PVC)製の絶縁体で覆われており、絶縁厚はJIS規格に基づいて必要な最小厚みを確保しています。芯線の色分けは、2心では黒と白、3心では黒・白・赤、4心では黒・白・赤・緑が基本です。 5心以上ではそれぞれの芯に番号を印刷して識別するナンバリング仕様の製品が存在します。

介在物・テープ

複数の芯線を束ねて円形のケーブル形状を保つため、芯線の隙間には紙やPPなどの介在が挿入されます。さらに、芯全体を紙テープやポリエステルテープなどの押えテープ(バインダー)で巻き付け、芯のばらつきを防ぐ構造になっています。

シース(外被)

CVVケーブルの外装には、ポリ塩化ビニル(PVC)製シースが使用され、標準色は黒です。シースの厚さはJIS規格の最小値を満たしており、外部からの摩耗や軽度の油・薬品から内部を保護します。 ただし、塩化ビニルは耐候性が高くないため、屋外で長期間露出すると紫外線の影響で硬化やひび割れを起こしやすく、使用時には注意が必要です。

CVVケーブルにおける技術仕様

CVVケーブルにおける技術仕様

定格電圧

600V 以下で使用することが想定された低圧ケーブルです。一般的な製品は交流600V用で、直流の場合も同程度の電圧まで使用可能です。

絶縁体の許容温度

CVVケーブルの導体は、塩化ビニル絶縁の耐熱限界により最高許容温度が60℃に設定されています。これは、90℃まで対応可能な架橋ポリエチレン絶縁のCVケーブルと比べて低く、長時間の高温環境では絶縁劣化が進みやすいため注意が必要です。

許容曲げ半径

CVVケーブルの敷設や配線工事では、外径の約6倍以上の最小曲げ半径を確保することが推奨されています。これは、無理な曲げによる導体の断線や絶縁体のひび割れを防ぐためで、たとえば外径10.5mmのケーブルなら、曲げ半径は約63mm(6D)以上が目安です。施工時には急角度で折り曲げないよう十分注意が必要です。

また、繰り返しの屈曲を伴うような可動部配線には通常のCVVは適さず、より柔軟性のあるロボットケーブルなどの専用品を使用する必要があります。

その他特性

CVVケーブルの標準シースは自己消火性を備え、JIS C 3005の60度傾斜試験に合格しています。さらに高い難燃性が求められる場合には、IEEE 383の垂直トレイ難燃試験に適合するFD-CVV(高難燃タイプ)があります。また、環境面ではRoHS指令に対応しており、鉛などの有害物質10種を規制値以下に抑えた素材が使用されている環境配慮型のEM-CEE/Fがあります。

CVVケーブルの規格および認証

CVVケーブル(遮へいなし品)は、日本産業規格JIS C 3401に準拠した商品です。 一方、銅テープなどで遮へいされたCVV-SなどのタイプはJIS規格外となるため、メーカー独自規格や日本電線工業会規格(例:JCS 4258)に基づいて製造されています。

遮へい付(CVV-S)ケーブルと他種ケーブルとの違い

CVV-S(CVVS)

CVV-S(またはCVVS)は、CVVケーブルに静電遮へいを施したタイプで、軟銅テープ(約0.05mm厚)を重ね巻きした構造です。遮へいにより、近接する動力線などからの電磁誘導ノイズを抑制でき、制御信号への誤動作リスクを軽減します。特に高圧機器の周辺を通る制御配線に適しています。

構造上ケーブルはやや硬くなり、最小曲げ半径は外径の約8倍が目安です。定格はCVVと同じく600Vですが、JIS規格外製品のため、選定時にはメーカーの仕様書確認が必須です。

また、より高いノイズ対策が必要な場合には、銅鉄遮へいのCVV-CuFeといった派生品もあり、用途や必要な柔軟性に応じて選択されます。

CVケーブルとの違い

CVケーブル(600V CV)は、動力用に使用される電力ケーブルで、CVVとは構造・用途ともに大きく異なります。 最大の違いは絶縁材で、CVは架橋ポリエチレン(XLPE)絶縁を採用しており、導体許容温度は90℃と高く、CVV(塩化ビニル絶縁・60℃)に比べてより大きな電流を流せます。

名称が似ていてもCVとCVVはまったくの別物であり、「CVVでCVの代用をする」といった誤った使い方は、過熱や絶縁劣化、誤動作の原因となるため注意が必要です。用途に応じた適切な選定が不可欠です。

その他の類似ケーブル

CVVケーブルと類似する制御ケーブルとして、CEVケーブル(PE絶縁)やCCVケーブル(XLPE絶縁)があります。CEVはポリエチレン絶縁により導体許容温度を75℃まで高め、CVVより耐熱性・耐候性に優れた仕様です。さらにCCVは、架橋ポリエチレン絶縁により90℃まで対応し、通常のCVVよりも大きな許容電流が取れるメリットがあります。

また、いずれも遮へい付きのCEVSやCCVSとしても規格化されており、ノイズ対策が必要な場面にも対応可能です。さらに、CVVMAZV(波付鋼管被覆タイプ)など、耐食性を備えた特殊ケーブルも存在します。使用環境や性能要件に応じて、適切な制御ケーブルを選定することが重要です。

CVVケーブルにおける使用上の注意点まとめ

CVVケーブルにおける使用上の注意点まとめ

許容電流の厳守

CVVケーブルはCVケーブルに比べて許容電流が小さいため、想定以上の電流を流さないことが重要です。許容値を超えると、導体の発熱によって絶縁が軟化・損傷するリスクがあります。

特に他のケーブルと同一ダクトに収容したり、多数本をまとめて配線する場合は、発熱の影響で許容電流がさらに低下します。そのため、内線規程に基づく許容電流の低減率を考慮した許容値を補正することが必要です。設計時にはこれらの条件を十分考慮してください。

配線取り扱い

敷設時は曲げ半径6D以上を確保し、無理な折り曲げや過度な引っぱりは避ける必要があります。ケーブルを剥く際には、芯線や遮へい層を傷つけないよう慎重に作業してください。

また、遮へい付ケーブル(CVV-Sなど)は、シールド箔を適切にアース接続することでノイズ遮断効果が発揮されます。 施工後は、シールドの片端または両端を確実に接地することが重要です。接地が不完全だと遮へい効果が十分に得られないため、特に注意が必要です。

他ケーブルとの混用

CVVケーブルと外観が似たケーブル(例:VVFケーブルやVCTケーブル)もありますが、用途や定格が異なるため、必ず型番表示を確認し、設計目的に適したものを選定してください。判断に迷う場合は、専門家への相談が安全です。

CVVケーブルは制御・計装分野で広く使用される汎用的な制御ケーブルです。その特性を正しく理解し、使用環境に応じた仕様を選ぶことで、安全かつ信頼性の高い配線を実現できます。

メーカー・品番 商品名 販売価格(税抜)
販売価格(税込)
在庫
SFCC
CVV-S2X1.25-SFCC
¥169/m(税抜)
¥186/m(税込)
1000 m
SFCC
CVV2X1.25-SFCC
¥119/m(税抜)
¥131/m(税込)
1000 m
SFCC
CVV4X1.25-SFCC
¥185/m(税抜)
¥204/m(税込)
0 m
SFCC
CVV3X1.25-SFCC
¥149/m(税抜)
¥164/m(税込)
0 m
SFCC
CVV2X2-SFCC
¥162/m(税抜)
¥178/m(税込)
0 m
SFCC
CVV-S2X2-SFCC
¥225/m(税抜)
¥248/m(税込)
1000 m
SFCC
EM-CEE10X1.25-SFCC
¥459/m(税抜)
¥505/m(税込)
300 m
SFCC
CVV-S4X1.25-SFCC
¥233/m(税抜)
¥256/m(税込)
0 m
SFCC
CVV4X2-SFCC
¥275/m(税抜)
¥303/m(税込)
0 m
SFCC
CVV3X2-SFCC
¥218/m(税抜)
¥240/m(税込)
1000 m
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