技術資料【電線・ケーブルの難燃性】
電線・ケーブルは、プラスチック類は一般に可燃性であるため、火災等で延焼を助長し、災害を拡大する恐れがあります。このため様々な規格の中では、その実布設を模した試験方法により、電線・ケーブルの難燃性を規定しています。
以下に代表的な試験方法を2つ示します。
傾斜試験(JIS C 3005):難燃性
試料を60度傾斜させ、30秒以内で燃焼するまで炎を当てたのち、自然に消えることを合格基準としています。

垂直トレイ燃焼試験(IEEE std.383:1974):高難燃性
垂直トレイに所定の間隔に試料を並べ、一定時間バーナの炎を当て続ける。
その後バーナの燃焼を停止し、電線・ケーブルが延焼しないことを合格基準としています。

各種電線・ケーブルの難燃性
用途 | 難燃性 | 高難燃性 | ||
---|---|---|---|---|
一般 | 環境配慮型 | 一般 | 環境配慮型 | |
電力 | IV | EM IE/F | ― | NH-IE |
600V CV | EM 600V CE/F | 600V FD-CV | 600V NH-CE | |
6600V CV | EM 6600V CE/F | 6600V FD-CV | 6600V NH-CE | |
制御用 | CVV | EM CEE/F | FD-CVV | NH-CEE |